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Little me

本、映画、ドラマ。感じたことをそのままに。

子供の頃の自分が見つかる -”Matilda”, Roald Dahl/「マチルダはちいさな大天才」

books

そうだ、小さい頃に好きだった本を原著で読んでみよう。

そう思って最初に手にした本がこのMatildaだった。ロアルド・ダールの本が好きで好きで繰り返し図書館で借りては読んでいて、とりわけこのMatildaに夢中になっていた記憶があったからだ。

Matilda

Matilda

 

読み返してみると、ストーリーの細かいところの記憶はおぼろげだ。主人公のMatildaが天才少女で、でも親は彼女の才能というか彼女自身に無関心で、そこで原石に気がついてくれる優しい先生に出会えて…というところまでは覚えていたが、横暴な校長先生の下りは「ああ、そうだったかな」という程度だった。(主要人物なのに…)

ストーリーは明快で、大人でもするりと読めてしまう読後の良さ。しかし、なぜとりわけこの本が好きだったんだろう。ふと考えてみる。

おそらく、Matilda自身に自分を重ねて気持ちよくなっていたのだろう。もちろん彼女の才能に、ではなく、本に夢中になってぐんぐん想像の世界を膨らませていく姿に、だ。図書館にせっせと通い家に持ち帰ってはうっとりと本の中に入れ込む。それはまさにMatildaを読んでいた頃の私自身だった。自宅のカウチに深く座り込んでホットチョコレートを脇に置き、「さあ、時間の許す限り」とページをめくる描写なんて、彼女のわくわくが伝染してくるようだった。3人姉弟で一人部屋のなかった私は、誰にも邪魔されないように部屋の隅に小さく丸まって、本が運んでくれるここではない何処かに私だけの世界を創り上げていたのだ。

そんな自分を思い出して懐かしくなるとともに、Matildaに戻って本や映画の世界に夢中になるのも悪くなあ、と楽しい気分になった。