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Little me

本、映画、ドラマ。感じたことをそのままに。

アンは皆の永遠の女友達 -"Anne of Green Gables", Lucy Maud Montgomery/「赤毛のアン」

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 なつかしい洋書を読むとなると欠かせなかったのが「赤毛のアン」だ。

Anne of Green Gables (Anne of Green Gables Novels)

Anne of Green Gables (Anne of Green Gables Novels)

 

新しい生活に期待で胸をふくらませ、おしゃべりな赤毛の孤児アンが、マシュー・カスバートに連れられてグリーン・ゲイブルズへやってきた。そんなアンにマシューの妹マリラは言う。「わたしたちが頼んだのは男の子なんだよ。女の子など農作業には役に立たないからね」。だが、ほどなくカスバート家の兄妹は、アンのいない生活など考えられなくなってしまう――孤児を引き取ることを決めた本来の理由とは別の理由で。(Amazon商品紹介より)

原著は古典文学からの引用やアンの大げさな表現にひっかかってスムーズには読みづらかったが、変わらずプリンスエドワード島の美しい風景がつぶさに目に浮かぶようで、満足のある読後感だった。

前半はアンの頑固さや失敗続きにハラハラ、むしろイライラしてしまう。なぜ、こんなに残念なエピソードが絶えないのか!そしてアンの空想的な台詞が2ページにまたがって続いたりするので、実際に横で聞かされているようにぐったり疲れてしまう。あれ、この本、私は本当に好きだったんだろうか…。

それでも、マリラと同じように気がついてくるのだ。アンの人間性にぐんぐん惹きこまれていることを。後半、アンは少し大人になり少し思慮深くなってくる。そのときに感じる、寂しさ。夏から秋、そして冬へと静かな季節に移るのを見守っているような気持ちになる。

今回読み直してみて、赤毛のアンは長く愛される作品だが、皆誰の視点に立って感動しているのだろう、とふと思った。アン?マリラ?

実はアンの友達ダイアナなのではないか。恋愛よりも同性の友達が大切な年頃に、これほど熱く友情を語り、想像力や行動力でどんどん新しい世界を見せてくれる、でもちょっとドジな友達がいたらどれだけ楽しいだろう。相手の成功を自分のことのように喜べる関係。同性の友達は、目指すものや環境が変わると、寂しさや嫉妬が混じり距離を感じ始めたりする。それを知っているだけに、二人の間柄が羨ましい。アンとダイアナは変わらないでほしいなあ。と、それを知るためにも続編を読もう。

それにしても、マシューの倒れるシーンには泣けた。彼は私の祖父にそっくりなのだ。働き者で無口だけど実はよーく見ていて味方をしてくれる。アンのように最期一緒にはいられなかったが、穏やかに送ることはできたと信じたい。